アアルト美術館増築コンペ案

AALTO08

アアルト美術館増築コンペ案
“Secret Meeting of The Silent Creatures”(2015)

所在地 : ユバスキュラ、フィンランド
機能 : 美術館
デザインチーム : 平野利樹


アルヴァ・アアルト設計によるアアルト美術館と中央フィンランド美術館を繋ぐ増築部分の提案である。アアルトの作風に敬意を払いつつも、いかにそれを現代においてアレンジするかが大きな課題であった。
アアルトの作品の特徴の一つとして、《ヴィープリの図書館》(1935)のスカイライトや《アアルト美術館》(1973)のハイサイドライトのように、内部空間へ自然光を積極的に取り入れることが挙げられる。本提案は、「ライト・チューブ」と名付けた、頂部に開口をもつ錐形状の屋根ユニットによって構成される。「ライト・チューブ」の開口は《アアルト美術館》のハイサイドライトと同じように採光窓としても機能し、美術館のハイサイドライトと同じ方角に向けられている。
「ライト・チューブ」は、それぞれが様々な形・サイズに変形して反復・集積しているが、これは《イマトラの教会》(1959)や《ヴォルフスブルグの文化センター》(1962)に見られる、基本形状に差異をもたせながら反復させる操作と呼応する。
フロアプランは、二つの美術館を繋ぐ空間の流動性をもたせるために曲線によって構成されているが、これは《ニューヨーク国際博覧会フィンランド館》(1939)の平面に見られるアアルト独特の曲線をモチーフとしている。
「ライト・チューブ」はフィンランドの高い造船技術を活用して、工場で9mmの鉄板を曲げ加工してユニットごとに製作され、現場で組み合わせられる。内部の天井部分はアアルトの家具で多用されるシナ合板で覆われ、外部は《セイナヨキの市庁舎》(1965)の外壁タイルと同じ色のアルミコンポジット材によって葺かれる。

メディア掲載:
designboom
designboom(中国語版)
Architectural Digest
Klonblog(ドイツ語)
Pasajes Arquitectura(スペイン語)
MARK Magazine