The OASIS

設計年:2019年
所在地 : Al Wathba Wetland Reserve、アブダビ
機能 : 展望台
デザインチーム : 平野利樹

フラミンゴを代表として、さまざまな動植物が生息するアブダビの自然保護区に計画された展望台の提案である。
地面から切り離され周辺と無関係なタワーとしての展望台ではなく、ランドスケープに溶け込みながらも周囲の環境を「異化」し、アイコニックなランドマークとなるような展望台を探求している。ここで謂う「異化」とは、自然保護区の生態系の現在の状態を単に維持するのではなく、展望台の存在が生態系の進化を加速させることである。これは、この自然保護区の形成が純粋な自然プロセスによってではなく、地形造成など人工的な介入が大きく関わっているという背景からである。
人間・非人間のための多様な局所的環境を生み出すことで上記のようなコンセプトを追求した。
無数のチューブ状の構造体は煙突効果を生み出したり、日陰を形成したり、地域の動植物の生息空間として機能する。展望デッキの周囲に植えられた木陰を作る高木は、日照シミュレーションをもとに位置が決定される。ヤシの木に似せたゴールドの構造体は、ドライミストを噴霧する。


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